はじめに

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 21世紀の日本は,超高齢化社会をむかえます。この現実を前にして「高齢者や障害者が住み良い社会は,若い健常者にとっても住み良い社会である」というバリアフリー社会のコンセプトを基に, 高齢者や障害者と健常者が共に使いやすい商品(共用品,ユニバーサル商品,バリアフリー商品)開発やバリアフリー社会の環 境整備が促進される必要があります。今後は,物づくりの上で「バリアフリーデザイン」や「ユニバーサル デザイン」の重要性が,益々大きくなることでしょう。

 このページは,障害者をバリアフリー社会の水先案内人として考え,交通機関を中心として,障害者に対 する使いやすさ(アクセシビリティ)の現状を調査し,情報を提供するすることで,多くの人々にバリアフ リー社会実現の重要性を認識してもらうことに重点を置いて運用しています。

 技術の授業では,これからのバリアフリ−社会を支える中学生が,廃棄車いすを分解修理して,アジアやアフリ カの障害者に寄贈したり,自らキャップハンディの体験(車椅子の体験,高齢者の体験,視覚障害者の体験 など)を通して,バリアフリー社会のあるべき姿やそれを実現するための技術的方策を考え,それに基づいて, 生徒が通学してくる最寄り駅を中心に調査し,各ページを作製しています。

 個々の駅のページは,できるだけ事実を記載するようにしましたが,個々の評価基準は,絶対的なものでは なく,担当した中学生の個人の考え方や感性に頼った面が多く存在します。障害者の方々や福祉関係者の方 々から見れば不十分なものや,鉄道会社の関係者から見れば経営の実態を知らないものであると考えられる 場合もあろうと思います。しかし,このような考え方の違いを対立させるだけで終わらせるのではなく,こ れからの社会には,何が重要で,何から改善をはかれば良いのかを,オープンな場で話し合って決定してい くことが,大切なことだと考ています。

 最終的には,単に駅の設備といったハードウェアの改善だけでなく,中学生も含めた一般の人々の障 害者や高齢者に対する日常的な行動(駅周辺に自転車を放置しない,障害者や高齢者に出会ったら積極的に介 助するなど)などのソフトウェアの改善が,バリアフリー社会の実現には非常に重要であると考えています。 特に,障害者に役立つ地域情報(交通アクセス,公共施設の状況や商店の対応など)を学校を中心として 調査し,ホームページに公開することによって,全国版アクセスマップ(分散型データベース)の構築を目標 としています。そしてマップ作製を通して,次代を支える人材育成を目的とした教育プロジェクトです。 よって, このホームページは,中学生が投げかける話し合いの「たたき台」なのです。障害者や高齢者の方,電鉄 会社の職員の方をはじめ多くの方のご意見をお待ちしております。また,ご覧頂いた方,「あなたも障害 者や高齢者の視点で,最寄り駅を見てみませんか。そして,自宅の最寄り駅のページを作って見ませんか。」 多くの人々に参加して頂くき,沢山の駅のページを相互にリンクで結べば,全国マップ(分散型データベース) も夢ではありません。多くの方の協力をお待ちしています。

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