芦原橋駅前

芦原橋駅前の様子
調査報告者:大阪教育大学附属天王寺中学校49期生中3 横山 春香
(調査日:1996年8月30日,9月13日)


芦原橋駅の総合評価(概要)

1,駅の構造は,改札が1階でホームは2階。改札口は,北口と南口の2ヶ所。

2,改札からホームへは,内回り(北口側)外回り(南口側)とも階段とエレベータのアクセスである。

3,車椅子用の専用トイレ,段差のない床など,車椅子使用者にとっては環状線の中で最も使いやすい駅であろう。

4,駅前の放置自転車は少ない。


券売機→改札口→ホームへのアクセスの状況

券売機の状況

1,券売機の数は,北口・南口ともに,旧タイプのボタン式が3台と新タイプのタッチパネル式が1台である。

2,硬貨投入口までの高さは,旧タイプが133cmで新タイプが100cmで ある。また,どちらのタイプも,硬貨を1枚1枚入れるタイプである。

3,券売機の下は,スペースがなく足下が詰まっているため,車椅子では正面からは利用しにくい。点字ブロックあり。

4,旧タイプの券売機には点字表示があるが,新タイプの券売機にはない。

5,点字料金表はないが,点字時刻表はある。


改札からホームへのアクセス

1,北口・南口とも,駅務員室側に車椅子の通行できる改札がある。北口は,それ以外に団体荷物用の出入口が広い(約185cm)。9月7日から,自動改札が導入されたが,団体荷物用の出入口は残っている。

2,北口,南口とも放置自転車も少なく,改札内や通路も広く見通しがよい。


3,改札からホームへの移動方法には,階段とエレベーターがある。

・階段で行く場合,段数は,内回りのホームまでが41段で,外回りのホームまでが44段である。

・どこの手すりにも点字表示が付いていて,手すりをたどるとどこに行けるかを示してある。また,改札からホームまでは,点字ブロックもある。

・北改札口を入ってすぐ左手が内回りホームへの階段で奥が外回りホームへの階段,南改札口を入ってすぐ右手が外回りホームへの階段で奥が内回りホームへのかいだんである。

・エレベーターで行く場合,北改札口を入って,左手に内回りホームへのエレベータ,南改札口を入ってすぐ右手に外回りホームへのエレベータがある。学生,高齢者,妊産婦,小さな子供連れのお母さん,荷物の搬出入のための業者など,一般客の利用も多いようである。

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4,ホームには,車椅子用の案内板がある。車椅子が列車の乗降時に用いる,乗降用スロープも用意している (駅員さんが他の駅から連絡を受け,何時何分に来る電車の何両目の何番目のドアに車椅子の方が乗っている かを聞き,そこでスロープを持って待機している)。


プラットホームの様子


1,どちらのホームも見通しはよく,ホームの端から端まで見渡せる。

2,ホームと電車の段差とギャップは,どちらのホームとも,段差,ギャップともに20cmである。



その他の施設/設備

1,車椅子用のトイレ

・トイレは,南口改札を入ったすぐ左手の北口と南口の連絡通路にあり場所もわかりすい。

・一般用と並んで車椅子専用があり,入り口は別になっている。

・一般用にも手すりつきの便器がある。

・トイレへの点字ブロックはない。


2,公衆電話や触地図,音声案内,点字構内案内図などはなかった。


駅員さんへのインタビュー

1,日頃の障害者の方の利用状況

・普段から利用されてる方が結構いらっしゃるようです。

・車椅子の方に限っていえば,土日はほぼ0人で多いときで10人を越えるそうです。だいたい平均して1日4〜5人だそうです。

2,車椅子の利用者への対応

・階段はエレベーターを利用してもらう。

・先ほども書いたが,芦原橋はどちらのホームとも,ホームと電車との間が離れている。だから乗り降りの際は,専用のスロープ(板)を駅員室から持ってきて使う。この時,電車がついてからでは遅いので,利用者が乗った駅から○時○○ 分の電車の○両目のどの辺りのドアに乗ったか連絡を受けて,言われた場所付近で待機しておく。

3,お客さんに協力してほしいこと

・たばこ,ごみのポイ捨てはしないでほしい。

・たばこは喫煙コーナーで吸ってほしい。

・酔っぱらって大声をだしたりして,他の利用者に迷惑をかけないでほしい。


調査者の感想

 思ったよりも楽しかった。普段はあんまり気にしていなかったが,芦原橋にはいろいろとバリアフリーの設備が整っているようだ。障害者の方の利用もけっこうあるようで,駅員さんの対応もテキパキしていて「頼りになる」という印象をうけた。  また,駅員さんがとても親切で,駅員室の中へ案内してくれてインタビューにも快く答えてくださった。とてもうれしかった。友達の話を聞いていると,とても失礼な人や追い払う人もいたと言っていたので,インタビューに行く前不安だったので余計にそう思ったのかもしれない。  最後に,私が作ったものがいろんな人の役に立てたら光栄である。

以上報告を終わります。