富木駅前の様子
調査報告者:大阪教育大学附属天王寺中学校50期生中3−d−33
(調査日:1998年8月23日)


富木駅の総合評価(概要)

1,駅の構造は,改札が表口と裏口がある。改札口は,二つずつあるが、裏口は平日の7:00〜 8:30までしか開かない 

2,改札からホームへは,上り下り共に,階段のみが,アクセスである。また、上りのほうは地下道で のアクセスとなる。

3,車椅子用の専用トイレはなく,段差のない床などはあるが,改札からホームまでのアクセスが階 段しかなく、車椅子使用者にとっては少し不便だろう。

4,駅前に上り側と下り側に自転車置き場があるため放置自転車は少ない。


券売機→改札口→ホームへのアクセスの状況

券売機の状況

1,券売機は3台あり、内一つがタッチパネル式。硬貨投入口の高さはタッチパネル式は約95cm、 他の2台には約130cmでボタンの上には,点字の表示がある。(タッチパネル式には点字が無かった。)

2,券売機の下は,荷物をおける台がありその下には、スペースがあるが台が邪魔で、車椅子では 正面から利用しにくいと思われる。

3,点字料金表は券売機の横にある。


改札からホームへのアクセス

1,和歌山方面へ行くときは表口からで、車椅子の通行できる改札はjスルーの隣りにある。それは、 柵になっており通行する際に駅員が開閉する。天王寺方面へ行くときは裏口の改札を開ける。

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2,改札内の見通しはよく,ホームは向いのホームをみることができ,見通しが良い。



その他の施設/設備

1,車椅子用のトイレ

 ・トイレはない。

 ・一般用は改札を入って右側にある。

 ・トイレへの点字ブロックはある。


2,公衆電話は駅にはないが,駅前にboxがある。しかし、車椅子用ではないので車椅子を使用している人は使用できない。
3,触地図や音声案内はない。
4,ええまちマップなどはない。
5, 駅構内の触地図などはない。
6,jr西日本には、客の意見や要望をきく「キク象」ご意見boxが設置されている。



最寄りで利用可能な施設や建物


特になかった。


駅員さんへのインタビュー

1,障害者の方が利用される回数は月に2,3回

2,車椅子の方(特に電動車椅子)が来られたときは、電動は重いので乗車されるときは板を段差のところにおいて乗ってもらう。その時の周囲のお客さんの協力はまだない。

3,駅設備の改装に関する今後の予定は今のところない。

4,中学生によるバリアフリー調査について「我々も充分にできていないところがあるから、そういうところをあげていってほしい。そして改善していきたい。」とおっしゃっていた。


感想


生まれて15年、物心ついたときから利用していた駅で、年が立つ事にいろんな設備が整ってゆき、素朴ながらも「結構便利だ。」と思っていた。しかし、それは健常者の立場から。駅には失礼だが、ィ木駅は全く障害者に対しての設備がない。せっかく新しいものが設置されるのだからどんな人にでも気軽に利用出来るようにするべきだと思った。でも、それをカバーするかのように駅員さんはとても親切で優しかった。お年寄りの方が他の駅で間違った切符を買って乗車してしまったときに、ただ「精算して下さい」と言うのではなく、まず相手の言っていることをしっかり最後まで聞いてから答えていた。また、私がインタビューしたときも、お仕事中にもかかわらず、駅長室に入れてくれて嫌な顔一つせずに話してくださった。駅に関して他に言うと、トイレが非常に使用しにくい。健常者の人でも使用しにくいと思う。また、ホームと電車の段差が高すぎて、 一人では乗り越えられないと思う。たとえ、設備が整っていても周りの協力がないと、障害者の人は活動しづらいと思うので、駅でも町でも困っている人を見かけたら、何か私が出来ることをしようと思う。
障害者の人を障害者と見るのではなく、一人の人、ただ何か行動するときに周りの協力を必要とする人と見ることが出来たら、誰でもが利用しやすい町になっていくのではないだろうか。

以上報告を終わります。