鶴ヶ丘駅の様子
調査報告者:大阪教育大学附属天王寺中学校50期生中3−d−32谷口紫野
(調査日:1998年8月30日)


鶴ヶ丘駅の総合評価(概要)

1,駅の構造は,改札が1階でホームも1階。改札口は,東口と西口の2カ所。

2,改札からホームへは,上り(西口側)下り(東口側)共に,スロープのみがアクセスである。

3,車椅子用の専用トイレ,段差のない床などがあり、改札からホームまでのアクセスもスロープのみのため,車椅子使用者にとっては便利だろう。

4,駅前に無料駐輪場があるため、放置自転車は少ない。


券売機→改札口→ホームへのアクセスの状況

券売機の状況

1,券売機の硬貨投入口の高さは約110cmで,ボタンの上に点字の表示があるものと、ないものがある。

2,券売機の下は,スペースがなく足下が詰まっているため,車椅子では正面から利用しにくいと思われる。

3,点字料金表は東口・西口共に一枚ずつある。


改札からホームへのアクセス

1,西口に,少しスライドさせると車椅子の通行できる改札がある。東口には改札のとなりに、車椅子専用の入口がある。


2,改札内もホームも見通しはいい。



その他の施設/設備

1,車椅子用のトイレ

 ・トイレは,改札の手前にあり場所もわかりすい。

 ・一般用と並んで車椅子専用があり,入り口は別になっている。


 ・トイレへの点字ブロックはない。

 ・女性用は、座り易いように、てすりが動く。

2,公衆電話はあるが,車椅子用の高さの低いものはない。
3,触地図や音声案内はない。
4、西口・東口とも、障害者(子供)用バギーが設置してある。



駅員さんへのインタビュー

1、q 1日に、障害者の利用される人数はどれくらいですか?
  a 日によるが、平均すると20人ぐらい。
2、q 車椅子の方(特に電動車椅子)が来られたときの対応は?
  a ホームと電車の間に板を立てかけ、スロープをつくる。
    −−またその時、お客さんの協力はありますか?
  a 階段ではないので特に必要ないが、見て見ぬふりをする人が多い。
3、q 駅周辺に、障害者の方がよく利用される施設などがありますか?
  a 小児整形外科病院南大阪療育園肢体不自由児療育センターと、
    大阪市身体障害者スポーツセンター
4、q このような中学生によるバリアフリー調査について、どう思いますか?
  a これをきっかけに、興味を持ってくれたらいいと思う。中学生だけではなく一般の人もだが、障害者の方を見かけたら、見ているだけでなく手伝ってほしい。




最寄りで利用可能な施設や建物


・大阪市身体障害者スポーツセンター
・小児整形外科病院南大阪療育園肢体不自由児療育センター



感想


まず驚いたのは、駅員さんがとても丁寧に応対して下さったことでした。学校から連絡してあったということもあり、何をどう説明するかもいろいろ考えて下さっていたようです。こちらから尋ねなくても案内し、説明を始めて下さいました。
 そして質問していくうちに、私の知らないことの多さに、また驚きました。健常者用トイレのとなりに障害者用トイレがあることも、改札の側にバギーが設置してあることも、近所に障害者利用可能設備があったことも、一日平均20人もの障害者が駅を利用されていることも、毎日通っていながら私は気付いていなかったのです。
 私の最寄り駅は比較的身障者にも利用しやすいようですが、それでもまだ不自由なところもあるでしょう。一日でもはやく身障者に優しい設備が整うことと同時に、心にもバリアのない社会ができるために、このレポートが少しでも役に立つことを願っています。

以上報告を終わります。