九条駅前の様子
調査報告者:大阪教育大学附属天王寺中学校50期生中3−c−35
(調査日:1998年9月15日)


九条駅の総合評価表(概要)

1,改札口は、東側に1つだけある。

2,1番線(橿原神宮前方面行き)へは、改札を通ってすぐ右側にある。また、2番線(西大寺方面行き)へは、駅内の踏切を渡ってすぐ右側にある。改札から踏切へは、スロープになっている。

3,券売機の数は、全部で2台。その両方とも、ボタン下に、点字表示がある。
4、駅周辺には、自転車置き場が多数あるため、放置自転車はない。



券売機→改札口→ホームへのアクセスの状況

券売機の状況

1,券売機は、全部で2つあり、その両方ともボタンの下には,点字の表示がある。パーアルカード、パールカード11も使える。
2,硬貨投入口の高さが、約145cmと高いため、車椅子では使いにくい。また、足下には、奥行き23cm高さ85cmの空間があるが、車椅子には少しせまそうである。

3,点字料金表はない。


改札口の状況(様子)

1,改札口は東側に1つある。自動改札機はなく、降車客が、ある時のみ、駅員が立つ。その駅員は、普段、改札横の駅員室にいる。

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2,改札口のまん中に駅員の立つ場所があり、それをはさんで両わきを人が通れる様になっている。入口に向かって右側は90cm幅で、ギリギリ車椅子で通れる。左側は、歩行者一人通るのがせいぜいで、車椅子では通れない。

改札口からホームへ

1,車椅子の通れる方の通り道から、点字ブロックが、1番線、2番線の両ホーに向けて通っている。しかし、駅内の踏切にはない。
2,どちらのホーム電車に乗るまでに、かなりきつい坂道があり、車椅子では登れない。


ホームの様子

1,ホームは2つで、ホームに駅員は常駐していない。なぜなら、いつも駅全体に1人の駅員しか、いないためである。
2,列車の通過時に電光掲示の案内がある。聴覚障害を持つ人には、便利である。
3,列車の到着時と通過時にアナウンスがある。視覚障害を持つ人には、便利である。


その他の施設/設備

1,車椅子用のトイレ

・トイレは,改札口を通り、そのまままっすぐ踏切を渡った所狽Q番線浮ノある。

・一般用と並んで車椅子専用があり,手前と右側に手すりが付いている。身障者だけでなく、健常者も使用している。 ・手すりつきの手洗い場があり、その蛇口は、ひねるタイプではなく、レバー式になっている。

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・トイレへの点字ブロックはない。



感想


私が調べた”近鉄九条駅”付近は、実際に、身障者の利用する施設もなく、身障者の利用することもほとんどない駅だったということもあり、”バリアフリー社会”という言葉にはまだまだ程遠い点が沢山あった。それでも、調査するまで”この駅は身障者には使えない。”と思っていた私には、蛇口のレバーや90cmピッタリの改札口通路の幅には驚かされることもあった。実は結構、身障者への思いやりから駅が作られていることが分かった。また、駅員さんと今回のように接したことがなっかたので、私に丁寧にいろんな事を教えてくれた駅員さんを「優しい人だ」と思うようになった。小さな駅だけど、それでも沢山の人が乗降する駅を、1人で守っている駅員さんは大変だなあと思った。  駅員さんは、詳しいことは知らされていないと言っていたが、この小さな駅も、改装されるらしい。私は、自動改札口が設置され、駅前にロータリーが出来るなどの事を、耳にしたことがあるが、実際は私も良く知らない。しかし、その際には、身障者も不自由なく使えるバリアフリー社会相応の駅を目指して欲しいと思う。身障者の施設だけではなく、身障者に対して、率先して手を差し伸べられる様な社会を、目指して行くべきだと思う。  

以上報告を終わります。