駅前の写真

北花田駅前の様子
調査報告者:大阪教育大学附属天王寺中学校51期生3年d組4番
(調査日:1999年8月19日)


北花田駅の総合評価(概要)

1.駅の構造:改札は地下1階、ホームは千里中央駅方面行き、中百舌鳥駅方面行き共に地下2階にある。
2.改札からホームへのアクセス:上り、下り方面ともに階段・エスカレーターでいける。(改札通過後、右側にa.b階段、左側にc 階段がある。階段の段数は、a.c共に34段、b階段は工事のため測定不能)
3.車椅子用の専用トイレ:a,b階段付近に車椅子専用トイレがある。
4.駅前には自転車置き場があるので、放置自転車は少ない。また駅前には(A番出口前)正風病院がある。


券売機→改札口→ホームへのアクセスの状況

券売機の状況

1.券売機の硬貨投入口の高さは約134cmが2台と100pのものが2台あり,そのうちの2台のボタンの上には,点字の表示がある。タッチパネル式のものはない。南海、関空、バス、北急、阪急、otsへの連絡切符が買える。
2.券売機の下は,12、5cmスペースがあるが、足下が詰まっているため,車椅子では正面から利用しにくいと思われる。
3.点字料金表(中央にある黄色いプラスチック製の物)がある。

4.券売機までは点字ブロックがある。邪魔をするものはなかった。

券売機の写真

改札からホームへのアクセス

1.駅員の前の改札は,通路を広げれば車椅子の方々が通れるようになっている。(幅は約132cm、自動改札口の幅は約56cm)点字ブロックが通っている。

改札口の写真.

2.階段:北よりにa階段、中央付近にb階段、南寄りにc階段がある。手すりには点字表示がある。段数はa、c共に34段(b階段は工事中のため測定不能)
3.スロープはない。
4.エスカレーター:b階段横にある。障害者が利用する場合は駅員さんに連絡する。(通常は、上り用として使用されている)車椅子専用のものではない。

エスカレーターの写真

5.改札内の見通しはいいのだが,ホームは、一部工事中のため、見通しが悪い。また、ホーム内には線路との距離がとても短くて、非常に危険なところがある。
6.ホームの様子:壱.ホームに駅員さんは常駐していない。(ラッシュ時に一人つく)
弐.ホームの端やドアの開くところなどに点字ブロックが設置してある。
参.ホームと列車との隙間ー約11cm ホームと列車との段差ー約9cm
四.列車の到着時にあるアナウンスの声ー上りの時は男性の声、下りの時は女性の声。
(視覚障害者に便利)

ホームの写真


その他の施設/設備

1.障害者用トイレ
・トイレはa階段とb階段との間にある。
・一般用と並んで車椅子専用トイレがあり、入り口は別になっている。
・トイレにいくまで段差はない。
・トイレの場所は見つけやすい。
・トイレに男女の差はない。
・扉は引き戸である。開閉は手動であり、鍵がかけられるようになっている。
・点字ブロックでは途中までしか誘導されていない。
・中は広く、手すりがたくさんある。鏡の向きを下向きにしていたり、水を流すボタンが下のほうにあったりと、車椅子の人への配慮がされている。 ・また、トイレ内には、荷物置き、ベビーシート、ごみ箱、非常ベルなどの工夫が施されている。

トイレの写真

2.公衆電話
車椅子用の高さの低いものが、ホームの中と、改札を出て北側にある売店の横の2箇所にある。

車椅子用公衆電話

3.ええまちマップ。(改札,駅長室にある。)
4.するっと関西ー地下鉄、阪急、京阪、阪神 などが共通で利用できるカード(jrでは使用できない)(視覚障害者には非常に便利と評判) 5.駅付近の地図・案内盤(駅の中に3枚ある)
6.行き先出口案内盤
7.路線ご案内盤
8.標準発車時刻表
9.堺市コミュニティマップ北花田駅(改札前の周辺案内図の下に設置してあるボックスより取り出すことによって手に入れることができる)
10.駅構内に触地図冊子はない。


最寄りで利用可能な施設や建物


・正風病院
・田中病院
ええまちマップを見ることで駅周辺の障害者利用可能施設として正風病院、田中病院がある事が分かった。しかしその他の障害者利用可能施設はなく、また、車椅子トイレ設置場所もない。

最寄りの施設の写真


駅員さんへのインタビュー


駅長さん、駅員さんの写真

質問1:一日に障害者の利用される人数はどれくらいですか?
答え1:補助が必要な方は5,6人。でも補助の必要のない人は何百人と利用している。

質問2:車椅子のかた(特に電動車椅子)が来られたときの対応は?
答え2:我孫子駅と新金岡駅に応援を頼む。その後手動車椅子に乗り換えて5人で運ぶ。

質問3:またその時、周囲のお客さんの協力はありますか?
答え3:その時の協力はないが、そういう時以外の時はある。

質問4:その他、お客さんに協力して欲しいことはありますか?
答え4:特にない。

質問5:駅周辺に、障害者の方がよく利用される施設などがありますか?
答え5:正風病院(C番出口でて南へ2分)

質問6:駅設備の改装に関する今後の予定はありますか?
答え6:タイル張り替え工事、冷房化工事、駅長室移転工事、エレベーター設置工事を、現在している。。

質問7:このような中学生によるバリアフリー調査についてどう思われますか?
答え7:いいことだと思う。

ご協力どうもありがとうございました。


感想



実際調べてみると、思ったより意外とバリアフリー化していた。 でも現実には、正確に目的地まで、障害者を誘導していないまったく意味の無い点字ブロック などもある。やはり、”設備さえ整っていれば良い”なんていうたてまえだけで障害者と接している人がいるからだろう。 僕は今回の調査を終えて、障害者の方々にとって便利ないろいろな設備はもちろん大切であるが、 それ以上に僕たち健常者が障害者と本音で接することがとても大事だということを知った。

以上報告を終わります。