1,駅の構造は,改札が地下一階で、ホームはコスモスクエア駅方面行き・生駒駅方面行き共に地下二階。改札口は東改札の1ヵ所。
2,改札からホームへのアクセスは,階段(三つあるが、全て34段)と、エスカレータ(b乗降階段のみ)。エレベーターはなし。
1,券売機の硬貨投入口の高さは約132cmが6台(地下鉄用4台と近鉄用2台)あり,ボタンの上には,全て,点字の表示がある。タッチパネル式の券売機はない。
2,券売機の下は,スペースがなく足下が詰まっているため,車椅子では正面から利用しにくいと思われる。
3,黄色い点字料金表がある。
4,券売機までの点字ブロックは、途中までしかない。看板などで邪魔されていない。
1,駅員の前の改札は,通路を広げれば車椅子の方々が通れるようになっている(約102センチメートル)。点字ブロックの通っている改札はなし。
2,改札内の見通しはいいのだが,ホームは柱や階段があるため,見通しが悪い。
4,ホームの状況はホームと電車との隙間は約7センチメートル、段差は約5センチメートル。電車の到着時には、アナウンスがはいる(コスモスクエア行きは男性の声、生駒行きは女性の声)。
5,a.b.cの三つの階段があり(すべて34段)、b乗降階段に普通のエスカレータ(上り)がある。車椅子使用者は利用時に駅員さんに連絡する。エレベータ・スロープはなし。
1,公衆電話は,ホーム中央に健常者用のものの横に車椅子用の高さの低いものもある。下にタウンページ入れがあり、車椅子使用者の足の邪魔になるかもしれない。
2,ええまちマップは駅長室にある。ええまちマップには駅付近の地図、地下鉄路線図、駅構内立体案内図、駅付近の見所スポットの紹介などが載っている。
3,車椅子使用者が電車から降りるとき、ホームと電車との間の隙間・段差は危険なので、ホームと電車との間に置き、緩やかなスロープにする板(駅員さんを呼ぶ)も設置されている。
4,駅長室に視力障害者に差し上げるための、「地下鉄点字構内案内」・「地下鉄・ニュートラム点字路線案内図」という冊子がある。
5,するっと関西は,「わざわざ券売機の所まで行って小銭を出して切符を買わなくても済むので良い」と,健常者にも障害者にも結構評判がいいそうだ。
最寄りで利用可能な施設や建物はない。隣の荒本駅には、障害者に対する設備が整った、大阪府立図書館がある。
質問1:一日に、障害者の利用される人数はどれくらいですか?
答え1:だいたい40〜50名程度(様々な障害者を含めて)。
質問2:車椅子の方(特に電動車椅子)が来られたときの対応は?
答え2:他の駅と、「○分後に着く」と連絡を取り合い、前もって準備して待機しておく。
質問3:またそのとき、周囲のお客さんの協力はありますか?
答え3:たまに。怪我をされたら困るので、あまり頼まない。
質問4:そのほかお客さんに協力して欲しいことはありますか?
答え4:放置自転車も比較的少なく、邪魔にならない程度なので特になし!
質問5:駅周辺に障害者の方がよく利用される施設はありますか?
答え5:特になし。
質問6:駅設備の改装に関する今後の予定はありますか?
答え6:地下鉄全駅でバリアフリーに向けての予定はあるが、予算の事もあり、具体的な計画はない。
質問7:このような中学生によるバリアフリー調査についてどう思われますか?
答え7:こういうことによって、意識や知識が高まるので、ええんちゃうかな。
駅員さんがお忙しい中、調査にずっと付き添って下さったり、リンゴジュースを下さったりと、丁寧に親切に接して下さったので、私は気持ちよく調査をすることができました。
駅員さんもおっしゃっていたとおり、この調査で、本当にバリアフリーに対する意識と知識が高まったと思います。もう、かれこれ9年間も毎日通学に利用している長田駅ですが、初めて知ったこともいくつかありました。非自動化券専用口が、車椅子用改札口に早変わりすること、点字料金表があったこと、段差をスロープにする板が、壁のでっぱりに隠されていたこと、障害者のために各駅間で連絡が交わされる仕組み・・・。自分はいったいこの駅で9年間ほぼ毎日何を見ていたんだろう、と恥ずかしくなりました。そして、健常者の私達ならタタッと登ってしまうような数段の階段でも、車椅子の人にとっては、数人の人に手伝ってもらわないと登れないような難関だということ、視力障害者にとっては、点字ブロックが途中までしかついていないだけで、目的地にたどり着くのが、とても困難になることを知り、障害を持つ人の苦労を実感し、バリアフリーの大切さを思い知らされたわけです。
そういう意味で、大変だったけど、ためになった課題でした。是非来年からも続けていって下さい。
私のした調査が、少しでも障害を持つ人々のお役に立てばうれしいです。